bg
bg
bg
bg
これは
君の
闘争だ
現実は想像を凌駕する
bg
bg
bg
bg
これは
君の
闘争だ
現実は想像を凌駕する
高校生たちの言葉で紡ぐ、青春群像ドキュメンタリー!初の極右政権成立にゆれるブラジル社会。これは“わたし”の闘争だ。
11月6日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
高校生たちの言葉で紡ぐ、青春群像ドキュメンタリー!初の極右政権成立にゆれるブラジル社会。これは“わたし”の闘争だ。
シアター・イメージフォーラム初日ご来場の方々にブラジルのお守りリボン【ボンフィン】をプレゼント!
提供:SORTE
メイジャー

Trailer

Story

2013年6月、ブラジル・サンパウロの路上で公共交通料金賃上げに対する大規模な抗議デモが起きた。初めはバス料金20セントに対する要求だったものが、次第に政治に対する深い嫌悪感のなかで、物価上昇や重税、LGBTQ+や女性の権利、人種差別など、様々な問題に対する抗議へと広がっていった。そして2015年10月、サンパウロの高校生たちが公立学校の予算削減案に抗して自らの学校を占拠し始めた。この運動はブラジル全土を巻き込み、翌月には200以上の学校が占領されるまで発展、ブラジル社会で高校生たちによる大きな変革が起きようとしていた。しかし、その期待は学校占拠から3年後、ブラジル初の極右政権が成立するとともに裏切られることになる。たび重なる汚職や治安悪化によって、14年間続いた左派政権は群衆の支持を失い、「ブラジルのトランプ」と称されたジャイル・ボルソナロにその座を明け渡したのだった。本作はそんな激動の2010年代ブラジル社会を学生たちの視点から描いたドキュメンタリーである。当事者である3人の高校生が当時の運動を振り返りながら、それぞれの意見をヒップホップ・ミュージックに乗せラップバトルのように衝突させていく。進歩的な公共政策の下で育った最初の世代である彼らが、混迷化し、そして急速に右傾化していくブラジル社会を糾弾していく過程で、学生たちの社会に対する希望と不安とが浮き彫りになっていく。

ボルソナロ大統領就任の2ヶ月後、ベルリン映画祭のジェネレーション部門で初公開され、アムネスティ・インターナショナル映画賞と平和映画賞を受賞。その後各地の映画祭で上映を重ね、2019年山形国際ドキュメンタリー映画祭で優秀賞を受賞した本作が待望の日本公開!新型コロナウィルスの流行とその対応によって、さらに混迷を極めつつある今こそ、振り返るべき“闘争の記録”がここにある…!

Story

Cast

Lucas “Koka” Penteado
Lucas “Koka” Penteado
Lucas “Koka” Penteado(ルーカス)
Lucas “Koka” Penteado(ルーカス)

Lucas “Koka” Penteado(ルーカス)

Lucas “Koka” Penteado(ルーカス)

ブラジル・サンパウロ州出身。
映画の撮影当時、インターネット上で自ら作成した音楽や詩を発信し、学生の思いや黒人差別などを訴えつづけ人気者となった。
近年はブラジルの大人気番組「Big Brother Brasil 21」への出演や、4人組のバンドTRIPLXのメインボーカルとしても活動している。

Instagram: @lucaskokapenteado
TRIPLX's Twitter: @triplxoficial / Instagram: @triplxoficial

Nayara Souza
Nayara Souza
Nayara Souza(ナヤラ)

Nayara Souza(ナヤラ)

Nayara Souza(ナヤラ)

ブラジル・サンパウロ州出身。
映画の撮影当時、国や州の施策に反対して数多くの学生集団が立ち上がり、その中で彼女はサンパウロ州学生連盟(UEE SP)を率いていた。
現在もサンパウロ州社会主義青年連盟(UJS)のトップとして、社会運動を続けている。

Twitter: @spnayarasouza
Instagram: @spnayarasouza
Facebook: @spnayarasouza

Nayara Souza(ナヤラ)
Marcela Jesus
Marcela Jesus
Marcela Jesus(マルセラ)
Marcela Jesus(マルセラ)

Marcela Jesus(マルセラ)

Marcela Jesus(マルセラ)

ブラジル・サンパウロ州出身。
撮影当時、15歳ながらに公立学校の予算削減案に反対し、学校占拠を実行した。その後、学校占拠時に出会った同世代の若者たちと、パフォーマンス・アーティスト集団ColetivA Ocupaçãoを立ち上げ、演劇活動を行っている。

Instagram: @maajesus
ColetivA Ocupação's HP: coletivaocupacao.com

Dilma Rousseff(ジルマ・ルセフ)

Dilma Rousseff(ジルマ・ルセフ)

ブラジル史上初めての女性大統領(2011-16)。
2011年、ルーラ前大統領の後継として大統領に。
2013年にブラジルで抗議運動が起きた際には、公共政策よりFIFAワールドカップや
オリンピック開催を優先したとして、抗議が過熱化し批判が続出した。
2016年3月、石油会社からの不正資金疑惑が持ち上がり、同年8月、
大統領職から罷免され、副大統領のミシェル・テメルが大統領職を引き継いだ。

Jair Bolsonaro(ジャイル・ボルソナロ)

Jair Bolsonaro(ジャイル・ボルソナロ)

ブラジルの第38代大統領(2018-現在)。
1977年、陸軍士官学校を卒業し、陸軍に所属。
1988年、リオデジャネイロ市議会に出馬し、政治家の道へ。
1991年、下院議員に選出され、以後27年間議員を務めた。
2018年、社会自由党(PSL)から大統領選に出馬し、同年10月、大統領選挙で当選を果たす。
その過激な発言から、「ブラジルのトランプ」と呼ばれている。

Geraldo Alckmin(ジェラルド・アルキミン)

Geraldo Alckmin(ジェラルド・アルキミン)

元サンパウロ州知事(2001-2006、2011-2018)。
2013年、大規模な抗議運動が起きた際に、当時のサンパウロ市長アダジ氏とともに対応に追われた。
ブラジル最大政党の一つブラジル社会民主党(PSDB)の創立者の一人であり、同党の代表も務めた。
2018年のブラジル大統領選挙に出馬するが、得票率4.76%で大敗北を喫している。

Fernando Haddad(フェルナンド・アダジ)

Fernando Haddad(フェルナンド・アダジ)

ブラジルの元教育大臣(2005-2012)であり、元サンパウロ市長(2013-2017)。
劇中ではアルキミン州知事とともに、抗議運動の対応に追われている。
2018年のブラジル大統領選挙では、汚職疑惑で不出馬となったルーラ元大統領に代わって、
左派政党・労働者党(PT)から出馬したが、第2位で落選している。

Biography of the Director

Biography of the Director

ELIZA CAPAI(エリザ・カパイ)
ELIZA CAPAI(エリザ・カパイ)

ELIZA CAPAI(エリザ・カパイ)

エリザ・カパイは社会問題に焦点を当てたインディペンデントのドキュメンタリー映画監督である。サンパウロ大学でジャーナリズムを専攻し、近年までマサチューセッツ工科大学(MIT)のオープン・ドキュメンタリー・ラボに特別研究員(fellow)として所属していた。

初長編作品Here Is So Faro (2013)は、7ヵ月間のアフリカ横断旅行での女性との出会いに基づいている。このドキュメンタリーは、リオ国際映画祭のニュートレンド部門でプレミア上映され、最優秀長編映画賞を受賞したほか、ブラジル国内外で複数の賞を受賞した。

長編2作目The Tortoise and the Tapir (2016)は、ブラジルで起きた数十年に一度の大干ばつの期間にアマゾンの熱帯雨林の真ん中に建設・計画された巨大な水力発電所を調査した作品である。

長編3作目『これは君の闘争だ』(2019)は、ブラジルの教育予算削減に対抗して学生たちが学校を占拠する様子を描いた作品である。2019年のベルリン国際映画祭でプレミア上映され、アムネスティ・インターナショナル映画賞と平和映画賞を受賞した。本作はその後、100以上の映画祭で上映され、20以上の賞を受賞している。

最新作『エリーゼ・マツナガ: 殺人犯が抱える心の闇』(2021) は、実在の殺人事件を追った作品であり、2021年9月現在、Netflixで視聴可能である。このドキュメンタリーシリーズでカパイは、ブラジルで最も有名な殺人事件の被告であるエリーゼ・マツナガに事件後初のインタビューを試みた。本シリーズは2021年7月に世界190ヶ国のVODプラットフォームで同時公開された。

群衆
群衆

COMMENTS

この映画を見て頭を抱えた。成功だけを描いた作品ではなく、闘争ゆえに失ったものや、訪れてしまったものも生々しく映し出す。自分自身は?間違っていないだろうか?だが、 足は止めない。彼らのように。
REINO(ラッパー)
眼前の敵には負けても、実は考え方を変えれば、勝ってしまっていることがある。政治家どもがいかなる奴らなのかを世界に知らしめ、高校生の課題が何なのかを知らしめることができる。闘争は決して負けないのだ。
森元斎(長崎大学教員、哲学・思想史研究)
遊撃的に繰り出される3つの声のナレーションに一瞬でひきこまれ、変幻自在の映像にひたすら「かっけえ……」とつぶやく。『チリの闘い』の「同志たち」に勝るとも劣らない魅力的な人々。しかし、運動への幻滅やトラウマをにじませながらそれでも路上に立つ彼らの情動をカメラがミクロに捉えるとき、単なる羨望ではない、私のなかのなにかが共振する。人々の身体と言葉がつくりだす「特別な場」を記憶に刻む、歴史的な傑作だ。
新谷和輝(ラテンアメリカ映画研究者)
三人の若者が、自分たちの社会運動を振り返り、語る。政治に絶望し、嘆くだけで終わらせない。私たちは生きていかなければならない。声を上げれば社会は変わる、声は波紋となり社会を震わせる、その希望に賭けよう。さあ、自分の言葉で語ろう。これは私の闘争だ。
西原孝至(映画監督)
ビート!ビート!ビート!
この作品にはビートが溢れている。最初から最後までリズムが鳴り響く。
「誰もが唇と身体を触れ合わせたくてドキドキ。夜通し踊ってイケイケ」、これこそがビートによってもたらされる到達地点だ。学生たちはビートによって社会の外側まで躍り出て、異性も同性も年齢も国籍も関係なく混ざり合い、愛し合う。この感覚をお互いに確かに感じあってから彼らは社会に戻っていくのだ。
ダースレイダー(ラッパー)
燃えるような音楽・実践・アジテーション、マジで全部他人ごとじゃなかった。何も手元になくたって、魂と肉体を持っているならできることがある。
われわれ、やるしかなくない?
高島鈴(ライター、アナーカ・フェミニスト)
ドキュメンタリー映像とラップ音楽の不思議なコンビーションが癖になる。エネルギッシュな彼らのムーブメント、もう大人には止められない! 同じ学生という立場から、パワーをもらい日常を見つめ直すきっかけとなった。
charo(映画イラストレーター)
冒頭、映画の制作会社のロゴが続くお馴染みの映像に重ねられた声に、惹きつけられる。ブラジルでの公立学校への予算削減に反対する運動を主導した、かつての学生たちの声だ。生活の活気と生々しい闘争の痛みまで、過去を冷静に見定めた希望と不安の声。それは、未来につながるラップのマイクリレーみたいで、沈鬱に対抗するかのよう。
鈴木 みのり(ライター)
日本から見ると地球儀の反対側にある国ブラジルの高校生たち。
人々は言葉を音に乗せて、戦列歩兵で進んで行きます。
その足音は若くて美しく残酷な命の歌と共に確かに刻まれていきました。
陸と空は、繋がっています。いま、ここにも届きました。
たかはしほのか(リーガルリリー)
疾走感あふれる彼女たちの声は、
理不尽にまみれた毎日を黙認せず、
立ち上がる勇気を与えてくれる。
学校を占拠し、
自分たちの描く「自由」を
実践して暮らすその様子は
未来への希望そのものに思えた。
カツセマサヒコ(小説家)

Review

AMERICAS QUARTERLY
セシリア・トルナギ
この作品は、警察の職質を受けることが日常茶飯事な若者たちの青春物語である。
MODERN TIMES REVIEW
ニック・ホルズワース
学生による大規模な民主化運動に参加した若者の経験を通して語られる、
ブラジルの急進的な該当抗議活動の物語。
この映画を完全に理解するためには予備知識や鑑賞後のリサーチが必要ではあるが、若い3人の活動家に多くの人を代表して議論させ、若い女性のエンパワメントや自らの人種や肌の色(運動に参加する多くは南アメリカの先住民や奴隷の子孫にあたる黒人)に対する誇りを発見するストーリーを語らせるというカパイのアプローチは、従来の政党の後ろ盾や組織的なリーダーシップを意図的に排除した彼らの抗議運動に対する新鮮で心強い見解を与えている。
DIRTY MOVIES
ビクター・フラガ
モンタージュが絶妙である。話し手たちのインタビューが、路上の映像やテレビのフッテージと融合し、映画の一部は電子的なビートやストリングスを用いたファンクソングのようなナレーションになっている。
『これは君の闘争だ』はエネルギッシュで、若い心を持っている。